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古書店街の歴史

 古本好きにはたまらない場所、それは古書店が密集している地域ですよね。古書店街というのは、古書店が集中している界隈を指します。こうした場所を古書店街と言いますが、その中でも特に、神保町が有名です。神田古書店街は、明治時代にこの地域に建てられた明治大学や日本大学、専修大学などの学生向けに建てられた専門書(主に法律関係の書籍)販売を見込んで建てられた書店がもとになっていると言われています。そして大学に学部が増えてくるにしたがって、今のように専門分野を持つそれぞれに特徴のある古書店が立ち並ぶようになっていったそうです。幸い、第二次世界大戦で空襲などにもやられることがなかったため、創業100年、なんて古書店も。神田古書店街は、世界でも最大規模の古書店として有名で、最近は観光客も増えてきています。そして神田には、古書店街としての特徴だけでなく出版社や印刷所、取次などもあり、日本で最も「本」が多い地域と言えます。
 その他都内では本郷古書店街、早稲田古書店街、京都や大阪などにも古書店街があります。こうした古書店街は、多くの場合、神田古書店街同様学生が多く集まり、古書の需要があった地域に自然と作り出されたものです。古書店外形成の歴史で珍しいのは大阪梅田の「阪急古書のまち」です。ここは、現・阪急阪神東宝グループの創業者、小林一三が大阪にも神田古書店街のような街を作ろうという構想のもと、企業主導で作られたという歴史を持っています。
 また、多くの古書店で、北側が出入り口になっています。これは本の日焼けを防ぐのが目的で、多くの古書店街に共通する特徴になっています。一朝一夕では作り出せない古書店街の魅力は、その歴史にもあるようです。

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