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古本にお札が挟まっていたら

 たまたま買った本に、お札が挟まっていたらどうしましょう。こっそり貰ってしまっても、誰にもばれないわけですから喜んで財布に入れる、そんな人が多いかもしれませんね。通常は古書店の人が発見することになって、買った本にということはめったにないでしょうが、実際このお金は誰のものなのでしょう。
 もちろん、古書に挟まっていたお金は、元の本の持ち主のもの。遺失物になるというわけですね。遺失物は、持ち主に返すか警察に届け出るというのが普通ですが、古書の元の持ち主が分かるとは限りませんし、本に挟んだまま売りに出す人がお金をなくしたと警察に名乗り出るとも思えませんけれど。まあ、普通に考えて警察に届け出て3ヶ月後には、所有権が古本の購入者に移転することになるでしょう。
 お札以外にも、本にはレシートやメモ用紙、はがきや切符、などなど紙類が挟まれていることは多くあります。私の場合出版当時の出版案内などがあるとついつい見入ってしまう事もあります。この当時はこんな本が出ていたのだな、など、そんな紙一枚で懐かしく感じることもあります。他人から見ればごみのようなものでも、もしかして売った人から見ればとても大事な思い出の品などもあるかも知れません。もちろんほとんどの人は捨ててしまうでしょうが、個人情報が入っているものが挟まっていると捨てるのもなんだか躊躇してしまいますよね。中には保険証や免許証のコピーが挟まっていることもあり、これはお店側が買い取りの際に控えたコピーが混ざってしまった可能性もあります。その本屋さんには、自分が古本を買い取ってもらうのは控えた方がいいかもしれません。

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